はじめてのフルート選び

「フルートをはじめたいけど、どんな楽器を買えばいいのか分からない」という方も多いかと思います。私も分かりませんでした!

習っているうちに理想のフルート像も見えてきますが、まず吹いてみないと何も分かりません。その最初のフルートとの出会いの手助けになればと、私なりに【選ぶときに見ておきたい違い】を書いてみます。

(2)足部管

C足か、H足か

 多く出回っているフルートはC足。足部管の手前側に、キーが2つなのがC管。最低音がC(ド)です。


 それに対し、カタログをよく見ると、足部管の長いフルートがあります。オプションの欄に「H-foot」などと書いてあります。これはドイツ語表記で、アメリカの楽器メーカーの場合はB-foot jointと表記されていたりします。HもBも、どちらも「シ」の音のことです。

 この足部管の長いフルートはH(B)管と呼ばれ、足部管の手前側にキーが3つあり、最低音がH(シ)になります。


 プロはH-footをよく使用しているような気がします。シの出る楽譜を吹くため……という場合もありますが、かっこよいからです(コラコラ)。

実際、足部管が穴1つ分多いだけで見た目のバランスがずいぶん良いのです。管体が大きい分、音も深くなる気がします。

高音域が安定するとの意見もありますが、しっかりとレッスンを受けていればどの楽器でも変わりありません(音程は常に自分で作っていくため、上級者になるほど奏法でなく意識で音程を変えられるようになります)。しかし、H足の場合は、音を安定させるために最低音のキーを押さえる裏技も使えます。

 H管は“オプション”というだけあってお値段がアップしますので、どうしても、という方でなければ要らないかもしれません。ただし、見ていると欲しくなるので、2本目に買い換える時はH管にしておいてもいいかもしれません。  なお、C管の端に丸めた紙などを差し込み、無理矢理Hの音を出すこともできます。H管の端に差し込むと、Aの音が出たりもします。 この場合の紙は、新幹線の切符のあの材質が今のところ最強のように思えます(?)。

(3)キーについて

リングか、カバード(カヴァード)か

指で押さえるキーが、リング状になっているものを見たことがありませんか?これは、リングキーと呼ばれるものです(フレンチモデル、オープンホールシステムとも呼ばれます)。通常のキーはカヴァードキーと呼ばれます。

 たまにリングキーとカヴァードキーの音の違いを聞かれることがありますが、特別な奏法が用いられでもしない限り、プロが聞いてもこれはどちらだと判別することは出来ません。音色が明るい、という人も居ますが、大差無いでしょう。したがって、購入する時にどちらかと悩んだらば、好みで選んで差し支えないかもしれません。

さて、その特別な奏法ですが……
  ●ポルタメントを付けられる
  ●音孔を半分閉じるという変え指が出来る
こんなもんでしょうか? 普段は必要ありませんね(^^;

ただし、興味があってちょっと吹いてみたのに、「きちんと押さえられないから無理」と諦めるのはやめてください。隙間が空いてしまってきちんと塞げないのは、構え方のせいであることがほとんどです。 「手が小さい」「指が短い」と言われる人も居ますが、私より小さな手でフルートを吹いている人を見たことがありません(私の手は小さいし、指は短いです!その上あかぎれしてます!!)。

シリコンやゴムの詰め物がありますので、最初はその力を借りて構いませんから、1コ1コ外していくようにしましょう。きちんと押さえられるようになれば、指を早く動かせるようにもなりますし、構え方もきれいになります。構え方が良いということは、呼吸も楽になったり、疲れにくくなったりするということです。フルートが構え方を教えてくれるのです。どうですか、欲しくなってきますよね、リングキー(笑)。

なお、詰め物をする際には、指のはらで窪みが感じられるくらいまで押し込みましょう。そうすることで、リングの手触りを得ることができて、構え方の助けになります。

インラインか、オフセットか

インラインは、キーが一直線に並んでいるもの。

オフセットは、左手薬指とそれに連結したキーなどが、外側に出ているものです。Eメカニズムを付けやすい、構えやすいなどの長所があるようです。しかし、部品が増えることで重量も増しますし、それが音色にも少し関係するとの見方もあるようです。

H足部管+リングキー+インラインの組み合わせは、プロに多いようです。  私は以前、14kゴールド+カヴァードキー+オフセット+Eメカ付き という珍品を持っていました(^^;

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