はじめてのフルート選び

(3)Eメカニズム

♪Eメカ、ニューEメカ

 通称E(エー)メカ。

 フルートの構造上出しにくい、最高音域のE(ミ)の音を出しやすくするためのメカニズムです。これは、Eの運指の時、左手薬指の右隣のキイを自動的に閉じます。


 なぜ閉じたほうが音が出やすいのか……最高音域のEの音を出す時、空気の振動がいちばん大きくなる場所は、左手の薬指のキーの位置だそうです。ところが、Eの運指は、この左手薬指のキーを開けます。さらに、その隣のキーも自動的に空きます。すると、振動の中心が決まらず、音が出にくくなる、ということです。


 Eメカは、Eの運指の時に左手薬指の隣のキーを閉じてくれるので、うまく振動してEの音が出やすくなります。キーの配列はオフセットになります(もちろん特注すればインラインでも可能)。

 しかし、「E(ミ)とFis(ファ♯)の音色が重く(暗く)聴こえる」などとも言われます。 追加の孔をひとつ開けて作るためです。

 追加の孔をあけずに、特定のトーンホールを小さくすることで解決したのが「ニューEメカニズム」。Eメカでは使えない換え指があるところ、ニューEメカにはその影響はありません。しかし、第1、第2オクターブのA(ラ))のピッチに影響する場合があると言われています。


 ある値段帯のものには標準装備されていますので、初心者〜中級者は付いているものを買うと良いと思います。

 しかし、上級者などがそれ以上の値段のものや海外のメーカーの楽器を買うときにEメカが付いていない場合、無理に付いているものを探したり追加で付ける必要は、よほど第3オクターブのEが苦手な方以外は無いのではないでしょうか。Eメカがなくても吹き方を勉強すればきちんと出せますので、そうこだわることはありません。それに、口の形や歯列によりますが(もちろん技術も)、何の苦労もない人も居ます。


「プラスにはならないかもしれないけどマイナスにはならない」から付けておく、という保険的発想も悪くありませんが、管体に施す処理と同じく、最後は気分的な問題になってきます。「無いよりは有るほうが良い」というEメカ信奉者も居ますが、逆に、「Fisの音程が悪くなる」と嫌う人も居ます。
 先に述べましたが、口の形や歯列、あとは技術により必要ない人も居ますので、どちらが正しいとは断言できません。人間の耳は機械で判定する結果と同じようには聴かないものですから、振動がどうこうという理論や数値よりも、曲想が第一です。要するに、そこがうまくいって違和感なければどちらでもいいのです。曲として聴いても違和感ないのに、わざわざ第3オクターブのEの音だけ聞き耳を立てて「違う」というイジワルな聴き方をするのは、先生だけでじゅうぶんですよね。。。(すみません)。
それに、第3オクターブのEの音が気になる吹き方をするレベルならば、そのほかの音、例えばCis(ド♯)なども鳴りが違うはずです。ひとつだけの音にこだわるよりも全体を通して練習をしていくのか?ひとつだけでも解決したいのか?好きに選んで良い問題です。

 はっきり言えるのは、Eメカが付いてないのに付けるのは勝手ですが、付いてるものをわざわざ取ってくれというのは違うということでしょうかね(笑)

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